フリーランス映像翻訳者Yukoのブログ

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映像翻訳者5年生。翻訳のお仕事の話などをつづっていく予定です。

「写経」が映像翻訳の勉強にオススメだと思う理由

映像翻訳の勉強法などについて調べていると、

「写経」と目にしたことがある人も多いと思います。

私も講座の受講時に実践して効果を体感したので

何がよかったか、注意点など書いてみます。

 

 

 

字幕の写経とは

字幕を書き写すことです。(だろうな…と思われた方、ごめんなさい汗)

誰か呼び始めたのか…ピッタリの呼び方ですね。

ドラマや映画などをノートなどに書き写すだけ。

私の場合は1日に5~15分くらいやっていました。

 

書き写すだけのこの「写経」、私の場合は効果があったのでご紹介です~。

 

語彙力や表現力が広がった

私の場合は通信講座だったので、

他の受講者の字幕を見るということがありませんでした。

映画やドラマなど、字幕を書き写していると

自分では思いつかない表現や単語が出てきます。

なるほど~、と思いながら実際に書き出すことで

自分の語彙や表現として身に着くんじゃないかと思います。

 

 

表現のパターンが身に着いた

上の内容と少しかぶるのですが、これも大きかったです。

例えばThank you.を丁寧調で字幕にする場合

普通に訳せば「ありがとうございます」ですよね。

写経をしていると「感謝します」など

文字数を節約するためのパターンのようなものを感じると思います。

(他には「~なってしまうかもしれません」→「なりかねません」など)

当然、翻訳する上でパターンに当てはめられないことのほうが

圧倒的に多いのですが個人的には役立ちました。

 

 

 

字幕のトーンが身に着いた

学習をスタートして間もない頃、

映画鑑賞が好きな人でも いざ自分が字幕を作るとなると

どんなトーンがいいのか分からなかったり

講師から指摘があったり。。

私は完全にこのパターンでしたが、

字幕を書き写すことでトーンが身に着き

指摘されることはかなり少なくなりました。

トーンが硬すぎる、軽すぎるなど指摘を受ける人には

特にオススメです。

 

「写経」を実践する場合の注意点

①DVDの字幕を書き写す

②複数の作品を書き写す

③絶対ではないことを心に留めておく

 

すべてYuko調べなので、あしからず…。

 

①については、配信系だと字幕のクオリティに

かなりバラつきがあるため。

②については、1つの作品だと

1人の翻訳者の字幕にしか触れ合えないため。

③はどういうことかというと、

「写経」で身に着けた表現を講座で繰り出しても

指摘が入る場合があるということ…!

「〇〇のDVD場合、このパターンではこの字幕だったのに何故ダメなの…」

と落ち込んでしまうかもしれません。

前後の流れや状況、作品、課題を見る人の価値観などによっても違うので

根を詰めすぎず実践してみるといいのではと思います!

 

以上です~